ニューヨークで企業勤務をしていた30代女性が、解雇をきっかけに自分のメンタル不調と働き方を見直し、キャリアコーチを利用した。その後、以前の仕事に近い求人を複数断り、パート勤務を経て、自分に合うと感じるフルタイムの仕事を選んだ本人の体験談が2026年10月1日に公開された。Business Insider
Business Insiderに寄稿したErika Lindquist氏の事例である。事業者による成功事例ではなく、本人が自分の経験として執筆した記事となる。
Lindquist氏はニューヨークで企業勤務をしていたが、2023年ごろに解雇された。その後の求職中、以前の仕事をしていた時期に自分のメンタルヘルスが悪化していたことを認識したという。不安、抑うつ、じんましん、不健康な生活習慣があり、特に大きかったのが自信の喪失だったと振り返っている。Business Insider
仕事が見つからない状態が続き、2024年にはニューヨークに残って貯金を使いながら求職するか、ニューイングランドにある両親の家へ戻るかという生活上の判断にも直面した。
本人は当初、実家へ戻ることを「敗北」のように感じていた。しかし、仕事の見通しが立たないままニューヨークで生活費を払い続けることは難しいと判断し、2025年1月に実家へ戻った。Business Insider
この時期に利用したのがキャリアコーチである。

家族や周囲の勧めを受けて利用を始め、コーチとは「人生で実際に何を達成したいのか」を言葉にする作業を行った。さらに、収入や肩書だけではなく、「何が自分をより幸せにし、満たすのか」という観点から成功の意味を定義するよう促されたという。Business Insider
ここには、SK進路との直接的な接点がある。
本人は以前の仕事へ戻りたくないこと自体は分かっていた。一方で、以前と同程度の給与、肩書、そこから得られる社会的評価を追いかけようとする気持ちは残っていた。つまり「前職には戻りたくない。しかし、次に何を基準に仕事を選ぶのかが定まらない」という状態だった。Business Insider
キャリアコーチングを利用したからといって、すぐに進路が決まったわけではない。
実家へ戻った後も約5か月間、フルタイムの仕事は決まらなかった。最初に得たのは非営利団体のパートタイムのオペレーションマネージャー職だった。福利厚生もなく、十分な収入でもなかったという。Business Insider
しかし、この仕事で組織の仕組みを整え、請求上の問題を解決し、日常業務を処理していく中で、自分には混乱した状況を整理して仕事を前へ進める力があると再認識した。本人によれば、小さな成功を積み重ねることで失っていた自信も戻り始めた。Business Insider
仕事以外の生活も変化した。健康管理に取り組み、創作活動を始め、交際や旅行などにも活動範囲を広げた。仕事だけを元の状態へ戻すのではなく、生活全体を組み直している。Business Insider
そして実家へ戻って約2年後となる2026年、本人は自分に合うと考えるフルタイムの仕事を得た。
重要なのは、その途中で仕事がなかったわけではない点である。本人は複数の求人を断っている。理由は「以前の仕事に似すぎていた」ためだった。以前と同じ給与や肩書を追う状態から、自分に合うかどうかを判断基準にして仕事を選ぶ状態へ変化したことが確認できる。Business Insider
一方、キャリアコーチの事業者名、利用料金、面談回数、利用期間は記事では確認できない。また、本人は不安・抑うつ状態について述べているが、診断名や医療上の治療経過は公開していない。したがって、医療的な状態を推測することはできない。
また、フルタイム就職をキャリアコーチング単独の成果と判断することもできない。実家への転居、パート勤務、生活の変更、本人自身の求職活動など複数の要因がある。
それでも今回の事例は、SK進路の現在の事業定義との接点がこれまでのリワーク・就労移行事例より強い。
利用しているサービスそのものがキャリアコーチングであり、扱われたのも「どの求人へ応募するか」だけではない。「自分にとって成功とは何か」「今後の人生で何を実現したいのか」を整理し、それを次の仕事を選ぶ基準へ変えている。
SK進路が扱うのも、メンタル不調経験後に復職、継続、退職、転職などの選択肢を並べるだけではなく、本人に必要な条件を整理し、比較し、納得して方向を決める過程である。
ただし、SK進路Lv.3には「3か月以内に判断する必要がある」という条件がある。今回の女性は進路決定まで約2年を要しており、Lv.3の時間条件には該当しない。
そのため、対象となる問題と利用サービスはSK進路にかなり近い一方、短期間で決断するLv.3ではなく、より長い時間をかけた進路再設計の実例として位置づけられる。
出典:Business Insider、Erika Lindquist「I swallowed my pride and moved back in with my parents after a layoff. I’m glad I did.」、2026年10月1日。Business Insider


