40代男性、就労移行6か月後に未経験事務へ-日本-

うつ病で休職し、8か月後に復職したものの心身が回復せず退職した40代男性が、約6か月の就労移行支援を利用し、未経験だった事務職へ転職。その後3年間、同じ会社で働き続けている事例が2026年7月15日に公開された。チャレンジド・アソウ

事例を掲載したのは、就労移行支援事業所チャレンジド・アソウである。本人へのインタビューと担当スタッフのコメントで構成された事業者掲載事例であり、第三者による効果検証ではない。

利用者のMさんは40代男性。飲食業、製造業を経て、通販倉庫で生産管理業務に就いていた。うつ病を発症して休職し、その際に発達障害の診断も受けた。8か月後に一度復職したが、心身は十分に回復せず、その後退職した。チャレンジド・アソウ

障害者手帳を取得した際に就労移行支援を知ったものの、退職後すぐに次の行動へ移れたわけではない。実際にサービスを利用するまで数か月間、何もしていない状態が続いたという。チャレンジド・アソウ

Mさんには仕事上の具体的な困難もあった。急な指示が入ると、それまで進めていた業務を忘れたりミスをしたりする。考えをまとめて話すことが難しい。職場に怒りっぽい人がいたり緊張感が強かったりすると萎縮し、仕事に集中できなくなるという状態だった。チャレンジド・アソウ

そこで約6か月間、チャレンジド・アソウを利用した。

あわせて読みたい
復職後、「以前のようにはやっぱり働けない」とならないために、復職前に整理したい5つのこと 復職後、「以前のようにはやっぱり働けない」とならないために、復職前に整理したい5つのこと

最初から就職活動へ進んだわけではない。まず週2日の通所から始め、週5日安定して通えることを目標にした。生活リズムが整い、安定して通所できるようになるまで約2か月かかっている。本人は、小さな目標を設定して達成していくことで達成感を得られたと振り返っている。チャレンジド・アソウ

あわせて読みたい
やりたいことをみつける、大人進路ステーション 大人進路STATION もうひとつのキャリプランとは WHAT WE DO 「何か変えたい。変化させたい」 そんな時、一度立ち止まって方向性を考えてみる。 個の時代、心の時代 「自...

その後、職場体験と就職活動を並行して進めた。

ここで行われたのが、計画の作成と進捗確認である。一日の始まりと終わりに支援員へ状況を報告し、「何ができたか」「何が課題か」を確認した。結果として、心身へ無理をかけずに職場体験と就職活動を終えることができたという。チャレンジド・アソウ

就職先を選ぶ際にも、以前と同じ働き方へ戻ることを前提にしていない。

Mさんが重視したのは、相談・報告の体制、キャリアアップ支援、無理なく働ける環境だった。事務職は未経験だったが、面接時に仕事内容を詳しく確認し、就労移行支援でPC訓練にも取り組むことで不安を減らした。チャレンジド・アソウ

その結果、大手通信会社の特例子会社へ就職。顧客との書類内容を社内システムへ登録するPC業務から始め、その後は作業指示やファイル選別など担当範囲も広がった。公開時点で就職から3年が経過している。チャレンジド・アソウ

就職後も問題がなくなったわけではない。職場の人との接し方に戸惑うこともあったが、「相談する」「相手を理解する」「自分では変えられないことは割り切る」という対応を取るようになった。担当スタッフも、就職後に体調や周囲との関係で壁にぶつかったものの、相談できたことで乗り越え、就労を継続できているとしている。チャレンジド・アソウ

現在は、将来的にチームリーダーや管理者を担うことを長期目標としている。チャレンジド・アソウ

料金はMさん本人の実負担額は未確認である。チャレンジド・アソウによると、就労移行支援は所得に応じて自己負担上限が設定され、利用者の約9割が無料としている。公式FAQでは、ほとんどの場合無料で、一部に月額上限9,300円の自己負担が生じる場合があるとしている。チャレンジド・アソウ

SK進路との接点は、「退職後に再就職した」という結果だけではない。

Mさんは一度復職している。しかし、元の働き方では心身が回復せず退職した。その後、自分が仕事で困る条件を整理し、生活リズムを整え、職場体験を行い、「相談できる環境」「報告体制」「無理なく働けること」という条件を持って次の職場を選んでいる。

これは、復職・退職・転職を単独の出来事として見るのではなく、「同じ痛みを繰り返さないために、次の仕事に必要な条件を整理して選ぶ」というSK進路の進路再設計と重なる部分である。

一方、チャレンジド・アソウは障害福祉制度による就労移行支援で、職業訓練、職場体験、求人応募、就職後の定着支援まで扱う。個人向けキャリア相談・キャリアコーチングであるSK進路とは市場も支援範囲も異なる。チャレンジド・アソウ

それでも、一度復職してうまくいかなかった本人が、以前と同じ働き方へそのまま戻るのではなく、自分に必要な条件を具体化し、未経験職種を選び、3年間就労を継続している点は、メンタル不調経験後の進路を考えるうえで具体性の高い事例である。

出典:チャレンジド・アソウ「Mさん【40代/男性/うつ・発達障害ほか】」、2026年7月15日。
利用者インタビュー全文

😄
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次