不安症状や片頭痛によって働き方に制約を抱えていた女性が、個別の就職支援プログラムを利用し、自分の健康状態と能力に合うフルタイムの仕事を得た。
2026年7月23日、カナダの非営利団体Neil Squire Societyは、利用者Audreyの事例を公開した。
Audreyが目指したのは、単に就職することではなかった。健康上の制約に対応でき、経済的にも安定し、自分の強みを生かせる仕事だった。
支援を受けた後、補助金付きの職場経験を経て、事業開発マネジャーとして採用された。
仕事と健康の両立が条件だった
Audreyには、前兆を伴う片頭痛と不安症状の経験があった。
症状によって視覚、集中力、体力などに影響が出る場合があり、仕事を選ぶ際には健康状態への配慮が必要だった。

一方、本人には経済的に安定した生活を送りたいという希望もあった。
そこで利用したのが、Neil Squire Societyの「Creative Employment Options」である。
Audreyは最初の担当者との面談から、自分の症状や仕事上の困難について率直に伝えていた。
なお、精神疾患の正式な診断名、過去の職歴、離職理由については公開されていない。
希望と制約を整理し、仕事探しの計画を立てた
Creative Employment Optionsは、障害や健康上の制約を抱える求職者に、個別のキャリア開発、就職準備、職場適応などを提供するプログラムである。
Audreyは担当者とともに、仕事上の目標と障壁を整理した。
そのうえで、キャリア形成と健康維持の両方を重視した行動計画を作成した。
具体的には、履歴書の更新、複数の求人に対応できる応募書類の作成、自己PRの改善、面接練習などに取り組んだ。
単に採用されるための準備ではなく、本人が無理なく働ける条件を考えながら進めた点が特徴である。
健康状態を職場へどう伝えるかも学んだ
支援内容には、障害や健康状態を雇用主へ開示するかどうか、必要な職場配慮をどう伝えるかという問題も含まれていた。
Audreyは、自分の必要とする配慮を説明する方法や、面接で自分の能力を伝える方法を学んだ。
また、仕事を続けるうえでの健康管理やセルフケアについても支援を受けた。
これは、症状をなくしてから仕事を探すという方法ではない。
現在の健康状態を前提に、本人が働ける条件と仕事上の希望を整理する取り組みだった。
補助金付きの職場経験からフルタイム職へ
Audreyは支援を受けながら、まず補助金付きの職場経験の機会を得た。
そこで実際に働き、自分の能力を示すことができた。
その後、フルタイムの事業開発マネジャーとして採用された。
事業開発マネジャーは、一般に顧客や取引先との関係構築、新規事業機会の開拓などを担う職種である。ただし、Audreyの具体的な担当業務は未確認である。
支援団体は、現在の仕事が本人の生活に合い、強みを生かせるものになったと紹介している。
ただし、採用企業名、給与、勤務開始日、就職後の定着期間は公開されていない。
利用料金と期間
Neil Squire Societyは、障害のある人を対象とした就職支援を提供するカナダの非営利団体である。
Creative Employment Optionsでは、個別・集団での学習、キャリア開発、就職活動支援、職場での補助技術の検討、賃金補助の可能性、就職後の継続支援などを扱う。
団体の資料では、無料の就職支援プログラムとして案内されている。ただし、Audrey本人の費用負担の詳細は未確認である。
Audreyの利用期間、面談回数、職場経験の期間、賃金補助額も未確認である。
なお、同団体が2026年9月から開催している関連オンライン講座は無料であり、健康状態の開示や就職活動などをテーマとしている。ただし、Audreyがこの講座を受けたという情報はない。
利用後に確認できた変化
今回確認できたのは、健康状態に配慮した仕事を希望していたAudreyが、個別の支援を受け、職場経験を経てフルタイムの事業開発職に就いたことである。
希望条件の整理、応募準備、職場配慮の伝え方、実際の仕事経験が一連の過程として確認できる。
一方、本人が現在の仕事にどの程度納得しているかを示す直接の発言や、長期的な健康状態の変化は未確認である。
また、今回の情報は支援事業者が掲載した利用事例であり、第三者による効果検証ではない。
SK進路との接点
Audreyの事例は、SK進路が重視する「納得して決める」という価値と接点がある。
本人は、就職できるかどうかだけではなく、健康状態、経済的安定、自分の能力という複数の条件を考えていた。
それらを担当者と整理し、職場経験によって確かめながら、具体的な仕事へ進んだ。
ただし、Creative Employment Optionsは就職支援を含むサービスであり、SK進路の個人向けキャリア相談と同一ではない。3か月以内の判断期限があったかも未確認である。
今回の事例が示すのは、メンタル不調経験後の仕事選びでは、何の仕事に就けるかだけでなく、どのような条件なら自分が望む働き方を実現できるかが重要になるということである。


