教員が仕事を続けるために、何を変える必要があるのか。
2026年10月14日、スペインのマドリード州で、公立学校の教員による無期限ストライキが始まった。
対象となるのは、幼児教育から高校、職業教育までの公立学校で働く約6万5,000人の教員である。
教員団体が求めているのは、給与の月600ユーロ引き上げ、授業時間の削減、学級人数の縮小、事務負担の軽減などだ。
今回のストライキは、単なる賃金交渉ではない。教員が現在の仕事を続けられる勤務条件をめぐる問題となっている。RTVE.es
約6万5,000人の教員が対象
今回のストライキは、マドリード州の公立学校で働く非大学教員を対象としている。
呼びかけたのは、CCOO、UGT、CGT、CNT、STEM、Solidaridad Obreraなどの労働組合と教員団体である。

これらの団体は、数年間にわたり勤務条件の改善を求めてきたものの、州教育当局との交渉が十分に進んでいないと主張している。
10月14日には各学校での抗議活動に加え、マドリード中心部で集会やデモ行進が行われた。
ストライキは無期限であり、終了日は設定されていない。
ただし、約6万5,000人は参加対象者の規模であり、全員がストライキに参加したことを意味しない。RTVE.es
給与を月600ユーロ引き上げるよう要求
教員団体の主要な要求の一つが、給与の引き上げである。
要求額は月600ユーロ。
教員団体は、マドリード州の教員給与がスペイン国内の他地域と比較して低いと主張している。
また、マドリードは住宅費や生活費の高い地域であり、給与水準の改善が必要だとしている。
ただし、600ユーロは教員団体が要求している金額であり、州政府が引き上げを決定したわけではない。
給与だけでなく、授業時間や業務量も交渉の対象となっている。RTVE.es
中学・高校教員の授業を週17コマ以内に
教員団体は、授業時間についても具体的な改善を求めている。
中等教育と職業教育では、週17コマ以内。
初等教育では、週22コマ以内とすることを要求している。
また、担任業務、学科主任、校内調整などに必要な時間を勤務時間として適切に扱うよう求めている。
教員団体によると、2011年以降の勤務条件の変更によって授業負担が増加し、十分な教員配置が回復していないという。
授業時間が多いほど、授業準備や生徒への個別対応、校務に使える時間は制約される。
今回の要求は、授業時間を減らすことで、教員の仕事全体をどう組み直すかという問題にも関係している。
学級人数と事務負担の削減も要求
教員団体は、学級人数の上限についても引き下げを求めている。
具体的には、幼児教育13人、小学校15人、中等教育20人、高校23人、職業教育15人という水準を要求している。
さらに、各学校に少なくとも1人の常勤事務職員を配置することも要求に含まれる。
教員が担っている事務作業を減らし、授業や生徒への対応に集中できる環境を整えることが目的だ。
学校施設の空調改善、アスベスト除去、労働安全衛生対策なども要求されている。
これらは教員の給与だけでなく、日々の業務量や職場環境に直接関係する内容である。MiraCorredor
ストライキ参加率は州政府と組合で異なる
10月14日のストライキ参加率については、州政府と労働組合で異なる数字が発表された。
マドリード州政府は44.6%と説明した。
一方、CCOOは70%、UGTは70〜75%と報告している。
集計方法や把握時点が異なる可能性があり、現時点で一つの数字に確定することはできない。
州政府側は、今回のストライキには政治的な目的があると批判している。
教員団体側は、勤務条件の改善と教育予算の拡充が必要だと主張しており、双方の見解には隔たりがある。EL ESPAÑOL
教員を続けるために必要な条件とは
今回のストライキでは、給与、授業時間、学級人数、事務負担という複数の勤務条件が同時に問題となっている。
教員本人が今後の仕事を考える場合、教職そのものへの希望と、現在の勤務条件への評価は必ずしも一致しない。
授業を続けたいと考えていても、業務量や生活費との関係で継続が難しい場合がある。
一方、給与が改善されても、授業以外の業務負担が変わらなければ、働き続けることが難しい場合もある。
今回のニュースは、教員が退職や転職を検討する際に、何が変われば現在の仕事を続けられるのかを考える材料となる。
ただし、今回のストライキによって教員の離職率が低下するかどうかは、まだ分からない。
交渉の結果、どの勤務条件が変更されるかも確定していない。
教員が仕事を続けるか、別の働き方を選ぶかを考えるうえでは、給与だけでなく、授業時間、校務、職場環境を分けて把握する必要がある。
マドリード州の教員団体は、その複数の条件を同時に変更するよう求めている。

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