2026年7月8日、オーストラリアのポッドキャスト「Changing Lanes」は、3人の子どもを育てるテス・ホームズ氏のキャリア転換を取り上げた。テーマは、母親がバーンアウトを経験した後、以前の働き方へ急いで戻るのではなく、自分に合う仕事の形をどう組み直すかである。
ホームズ氏の経歴は一つの職種では説明できない。フィットネス、小売、メイクアップ、ファッションマーケティング、電子商取引を経験し、現在は再び自分で仕事をしている。26分間の番組では、3人の幼い子どもを育てながら負荷の高い仕事を続けたこと、周囲の期待に応えようとする傾向、常に「120%」を求める感覚、母親としての罪悪感、創造性を仕事に生かすことなどが語られた。
番組が示す転換点は、次の肩書を一つに決めたことではない。「自分は何者か」を一つの職種へ押し込める必要はないと考え、複数の経験や関心を組み合わせた働き方へ移った点にある。番組は、キャリアが以前の自分に合わなくなった母親、バーンアウトから回復する段階にいる人、結論を急がず次の仕事を考えている人に向けた内容として公開された。Changing Lanesの番組情報

ホームズ氏は別の2026年5月公開の対談でも、母親として周囲からどう見られるかを気にすること、自分を最も厳しく評価していたこと、偽物だと感じる不安を越えて新しい事業を始めたことを語っている。そこで挙げた助言は、生涯にわたって学び続けることだった。「Here, There, Everywhere.」の番組情報
この個人事例の背景には、母親の疲弊とキャリア中断が広範に起きている状況がある。PeanutとNunaが2026年6月3日に公表した「Motherhood Index 2026」は、米国と英国の母親4,000人超への調査と、オンライン上の投稿分析を組み合わせた。回答者の93%がバーンアウトを経験したと答え、47%は出産後に仕事を縮小、中断、または離職していた。93%は母親になってからアイデンティティーが大きく変化し、59%は自分を「全く別の人」のように感じると回答した。今後1年間に変えたいこととして、25%がキャリアの柔軟性を最優先に挙げている。Motherhood Index 2026の発表
ただし、調査は現在バーンアウト中の人と回復後の人を区別しておらず、ホームズ氏の事例も一人の経験である。起業や複業がすべての親に適することを示す証拠ではない。
それでも、尽くしすぎた後の進路を考えるうえで重要な論点がある。回復後の選択は「元の仕事へ戻れるか」だけではない。過去の経験を分解し、残したい仕事、手放したい役割、再び試したい関心を選び直すことも進路設計である。ホームズ氏の事例は、母親という役割を捨てるのでも、以前の肩書へ自分を戻すのでもなく、家庭との関係を保ちながら複数の関心を新しい仕事へ組み替える可能性を示している。

