教員の離職意向41%→12%、キャリア支援で大きな差 -アメリカ-

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教員の離職意向を左右する「将来への投資」

2026年10月14日、米国のWalton Family Foundation、Gallup、The Mattering Instituteが、公立学校の教職員を対象とした新たな調査結果を公表した。

調査では、勤務先が自分の専門的成長や将来を支援していると感じる教職員と、そう感じない教職員の間で、離職意向に大きな違いが確認された。

職場からの成長支援を十分に感じていない層では41%が離職を予定している一方、支援を感じている層では12%だった。

両者には29ポイントの差がある。

教員の離職問題は、長時間労働や待遇だけでなく、自分の将来を職場がどのように扱っているかという問題にも関係している。Walton Family Foundation

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全米1,952人を対象に調査

今回の調査は、2026年7月28日から8月14日まで、米国50州とワシントンD.C.の公立K-12学校で働く教職員1,952人を対象に実施された。

対象には教員のほか、教育補助員、代替教員、教室で児童生徒に直接関わる職員なども含まれる。

調査はGallupの確率抽出型パネルを使用したもので、標本誤差は95%信頼水準で±2.7ポイントとされる。

主な結果は次のとおりである。

調査項目結果
自分は学校で非常に重要な存在だと感じる約35%
自分はあまり、または全く重要視されていないと感じる約19%
今後12か月以内に現在の職を離れる可能性が高い約25%
学校内で自分の専門的成長を積極的に支援してくれる人がいる19%
学校組織が自分の将来を気にかけていると感じる16%

さらに、自分が重要視されていないと感じる教職員の68%が、頻繁なバーンアウトを報告している。

この層では、教育分野に長期的に残るつもりだと回答した人も半数に満たなかった。Walton Family Foundation

「評価されること」と「将来を支援されること」は異なる

調査では、教職員が自分の存在や仕事に価値を感じられるかどうかを、複数の側面から分析している。

その一つが、専門的な成長や将来に対して職場が投資していると感じられるかという点である。

同僚から感謝されていると感じる教職員は42%だった。

一方、自分が働く学校組織そのものが教職員への感謝を重視していると感じる人は24%にとどまった。

また、学校の管理職から週1回以上称賛される教職員は約4人に1人だった。

こうした日常的な評価に加えて、調査では将来のキャリア形成を支えることが、離職意向との関連で特に重要な要素として示された。

仕事を評価されることと、今後も成長できる環境が用意されていることは、同じではない。

現在の仕事への感謝があっても、将来の専門性やキャリアの展望が見えなければ、働き続ける判断は難しくなり得る。

教員が職場に与えるものと受け取るもの

調査では、約3分の2の教職員が、学校に与えているものの方が受け取っているものより多いと回答した。

自分の貢献が十分に返ってこないと感じる教職員では、57%が頻繁なバーンアウトを報告した。

これに対して、そのような不均衡をほとんど、または全く感じない層では13%だった。

ただし、これらは調査時点の回答に基づく関連性であり、成長支援を増やすだけで離職意向が41%から12%へ低下すると証明したものではない。

離職意向と実際の退職も異なる。

今回の数値から、今後12か月で教職員の25%が実際に退職すると予測することはできない。

教員本人の進路判断に何が関係するのか

今回の調査は、教員を辞めるか続けるかという判断において、勤務条件だけでは見えない要素を示している。

一つは、現在の学校で専門性を伸ばせるかという問題である。

もう一つは、将来のキャリア形成について、職場から具体的な支援を受けられるかという問題である。

教員を続けたいと考えていても、現在の職場に成長機会がないと感じる場合がある。

その場合、教職を続けることと、現在の学校で働き続けることは、必ずしも同じ選択ではない。

異動、担当業務の変更、研修機会の活用、別の教育機関での勤務など、教職を維持しながら環境を変える選択肢も考えられる。

一方、教職以外への転職や学び直しを検討している人にとっては、今の職場でどのような経験や専門性を積めるのかも判断材料となる。

ただし、今回の調査は具体的な転職先や、教職から他職種への転換の成功率を示したものではない。

米国の制度や調査結果を、そのまま日本の教員に当てはめることもできない。

それでも、「仕事を続けたいか」という問いと、「現在の職場で自分の将来を描けるか」という問いを区別する視点は、教員本人の進路を考えるうえで重要な材料となる。

今回の調査が示したのは、教職員の離職意向と、組織による将来・成長への支援との間に大きな関連があるという事実である。

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出典

Walton Family Foundation/Gallup/The Mattering Institute
2026年10月14日発表
Teaching for Tomorrow: The Mattering Gap Among K-12 Educators

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