一度教職を離れた人が、もう一度学校で働くことを考える。その際、いきなり採用試験を受けるのではなく、現在の学校の様子や勤務条件を知り、個別に相談できる機会が設けられる。
2026年10月2日、大阪府教育委員会は、教職への復帰や新たな就業を検討する人を対象とした「教員スタートアッププログラム」第3回の開催を発表した。
開催日は11月3日。教職から長期間離れていた人も対象となり、学校で働くための基本講座、講師登録制度の説明、教育委員会による個別相談などを実施する。大阪府公式ウェブサイト
教職経験がある人も、未経験者も対象
今回のプログラムでは、複数の経歴を持つ人が参加対象として想定されている。
教員免許を取得したものの、教職に就いたことがない人。
以前は教員として働いていたが、長期間学校を離れていた人。
中学校や高校の免許を持ち、小学校で働くことを考えている人。
さらに、教員免許を持たなくても、プログラミングやものづくりなどの専門性を技術科教員として生かしたい人も対象として挙げられている。
ただし、プログラムへの参加によって、教員免許や採用資格が自動的に得られるわけではない。実際に勤務できる職種や必要な資格は、別途確認する必要がある。
講師登録制度と勤務条件を説明
当日は、主に四つの内容が予定されている。
最初は「学校で働くということ」をテーマとした基本講座だ。
教員の仕事や、教員として求められる役割などを取り上げ、現在の学校で働くイメージを持てるようにする。
次に、現職教員による動画を通じて、教職のやりがいや魅力を紹介する。
さらに、講師登録制度の概要と講師の処遇について説明する。
最後に、大阪府や市町村の教育委員会が、参加者の疑問や不安に個別に対応する。
参加申込ページには、オンデマンド形式の講座として「子ども、保護者との関わり方」「ともに学び、ともに育つ」「人権を尊重した子ども理解と集団づくり」「現職教員に学ぶ」も掲載されている。LGPOS

常勤講師と非常勤講師という働き方
今回のプログラムで説明される講師登録制度は、教職への復帰を考える人にとって、具体的な選択肢の一つとなる。
大阪府は、公立学校で勤務を希望する人を対象に、常勤講師、非常勤講師、養護助教諭の登録を受け付けている。
登録対象となる学校には、府内の市町村立小中学校、府立高校、府立支援学校などが含まれる。ただし、大阪市立・堺市立学校など、一部の学校は府の登録対象から除かれている。
講師希望者の登録は随時受け付けている。今回のイベントに参加しなくても、登録手続き自体を確認できる。
一方、登録は採用を保証するものではない。実際の勤務に当たっては、募集状況、必要資格、勤務条件などの確認が必要となる。大阪府公式ウェブサイト
11月3日開催、定員100人
開催概要は次のとおりだ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開催日 | 2026年11月3日(火・祝) |
| 時間 | 10時〜12時 |
| 会場 | 大阪学院大学2号館地下1階 |
| 所在地 | 大阪府吹田市岸部南2-36-1 |
| 定員 | 100人 |
| 申込締切 | 11月2日18時 |
| 申込方法 | 大阪府行政オンラインシステム |
申込みは先着順で、定員に達した場合は締切前でも受付を終了する可能性がある。
会場はJR岸辺駅南口から約160メートル、阪急正雀駅西口から約280メートルの場所にある。大阪府公式ウェブサイト
「教職に戻るか」を決める前に確認できること
今回の発表は、教員不足への対応という側面を持つ一方、教職を離れた本人にとっても進路判断の材料となる。
一度学校を辞めた人が再び教職を考える場合、以前と同じ働き方に戻ることだけが選択肢ではない。
現在の学校では何が変わったのか。
以前負担になっていた業務は、現在も同じなのか。
常勤と非常勤では、勤務時間や収入、担当業務がどう違うのか。
自分の免許や経験で、どの学校種・職種に就けるのか。
こうした情報を確認してから、復帰するかどうかを考えることができる。
特に、メンタル不調などを経験して教職を離れた場合、教える仕事への希望と、継続可能な勤務条件を分けて検討する必要がある。
ただし、今回のプログラムはメンタル不調経験者に特化した復職支援制度ではない。健康状態に応じた勤務調整や再発防止策が提供されると発表されているわけでもない。
そのため、必要な配慮や勤務条件については、本人の状況に応じて別途確認することになる。

教職に戻りたい気持ちがあることと、以前と同じ条件で働けることは別の問題だ。
大阪府の今回の取り組みは、教職への復帰を決める前に、現在の学校の状況と具体的な雇用形態を確認できる機会となる。
出典:大阪府教育委員会、2026年10月2日発表。

