米教員の31%が「1年以内に教職を離れる可能性」 4割超が副業、離職意向の背景にストレスと支援不足

米国教員連盟(AFT)は2026年9月2日、K-12の教員を対象とした最新の全国調査を公表した。回答した教員の31%が「今後1年以内に教職を離れる可能性がある」と答えている。

調査は8月13~24日にAFT会員2,112人を対象に実施された。回答者の56%が35~54歳、76%が女性だった。AFT会員を対象とした調査であり、米国の全教員をそのまま代表する数字ではない点には注意が必要だが、教員本人が現在の仕事を続ける条件を見る最新資料となる。

離職意向と並んで目立つのが、日常的な負担の大きさだ。

約3分の2が、1週間のストレスを10段階で「7以上」と回答した。さらに、教員という仕事を自分の子どもにも勧めると答えた割合は36%にとどまった。

「辞める可能性がある」と答えた教員が主な理由として挙げたのは、ストレスと支援不足だった。給与が学歴や仕事量、生活費に見合わないという回答も出ている。

働き方を考えるうえでは、副業の数字も重要となる。

回答者の40%超が副業を持っていた。人種別では黒人教員58%、ラテン系教員42%、白人教員39%となった。教職だけでは家計を維持できず、別の仕事を組み合わせている教員が少なくない状況が表れている。

学校で必要となる費用を教員自身が負担している実態もある。

回答者の半数は、空腹の生徒のために食料や軽食を購入する見込みだと回答。教材や文具などについては、76%が年間600ドルまで自己負担する見込みとしている。

今回の結果は、単なる「教員不足」の数字とは性格が異なる。

焦点となっているのは、すでに教壇に立っている教員が、現在の仕事を持続可能だと感じられるかどうかである。

給与だけを上げれば解決するという結果でもない。離職意向には、ストレス、支援体制、業務負担、生活費、副業、自己負担など複数の条件が重なっている。

教員本人の進路という視点から見ると、「教員を続けたいか、辞めたいか」だけを尋ねても十分ではない。

今の学校なら続けられるのか。勤務条件が変われば続けられるのか。副業をしなければ生活できないことが問題なのか。別の学校や教育分野なら続けられるのか。それとも教職そのものから離れる必要があるのか。

離職意向31%という数字の背後には、それぞれ異なる条件が存在する。

教員不足への対応では採用数が注目されやすいが、今回の調査は「すでにいる教員が、なぜこの先も続けることを選べないのか」という定着側の問題を改めて示している。

出典
American Federation of Teachers(2026年9月2日)

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