高校生の子どもがいる親の58.9%が、お小遣いなど日常的なお金の管理を本人に任せていた。一方、同じ高校生の親の回答群では、77.5%が使い方について何らかの情報を把握したいと答えた。
親が管理を離れることと、状況を知らなくてよいと考えることは、必ずしも重ならない。10月20日に公表された株式会社ヒカリナの調査は、この二つを分けて尋ねている。調査発表
任せる割合は、小学校低学年10.8%から高校生58.9%へ
調査主体は、金融サービスのデザインやリサーチを手がける株式会社ヒカリナ。本調査は2026年8月24〜31日、事前調査で小学生から高校生の子どもがいると答えた人に、インターネットで実施した。

分析対象は982人で、男性501人、女性481人だった。事前調査の対象は全国の20〜59歳の既婚男女で、子どもがいる人。結果を、未婚の親などを含む日本の全家庭の割合とみなすことはできない。
日常のお金を任せている割合は、小学校低学年10.8%、高学年27.5%、中学生43.7%、高校生58.9%だった。これは「基本的には子どもに任せている」と「ほとんど関与していない」の合計である。
学年の異なる回答群を比べた結果であり、同じ親子が成長する過程を追跡した数字ではない。
任せていても、情報は知っておきたい
使い方を何らかの形で把握したい親は、全体で83.1%だった。管理を本人に任せている317人に限っても、「基本的には把握しなくてよい」は16.4%だった。
ただし、把握したいという希望と、実際に毎回確認している行動は別だ。また、この調査から、確認する親ほど子どもの自立を妨げているとも、確認すれば金銭管理が上達するともいえない。
ここから家庭で考えられるのは、「任せる」という言葉の中身である。
例えば、月のお小遣いの範囲内で買う物を本人が決め、親は残額だけを一緒に確認する場合がある。一方、同じ金額でも、買う物を一つずつ親が事前承認する場合も考えられる。これは調査対象者の実例ではなく、判断する役割を区別するための仮の場面だ。
どちらも親は情報を持っている。しかし、何を買うかを決める人、購入前に許可する人、購入後に相談する人は、それぞれ異なる。
親が知る範囲と、本人が決める範囲
お金を渡す際には、金額に加え、何の費用まで含むかを確かめる余地がある。本人が自由に使うお金と、通学などに必要な費用が混ざっていれば、残額の意味も変わる。
また、親が確認する理由が、使いすぎへの心配なのか、不正利用への備えなのか、必要な費用が足りているかの確認なのかによって、知りたい情報も違う。何を知るために、いつ、どの範囲を確認するのかを分けて相談する形は考えられる。
これらは今回、効果が検証された方法ではない。情報を共有することと、判断を代わりに引き受けることを混同しないための検討例である。
調査は親の意識を尋ねたもので、子どもの納得感、使い方の変化、管理能力の向上は測定していない。今回確認されたのは、管理を任せている親にも、状況を把握したい気持ちがあることだ。家庭で話し合えるのは、その間にどのような役割分担を置くかである。
出典:株式会社ヒカリナ調べ「【調査実施】親は子どものお金をいつまで、どこまで管理したい? 子どものお金への親の関わり方を調査」、2026年10月20日公表。発表全文

