「あと少し使いたい」の理由を聞く余地はあるか。子のスマホ利用、制限と友人関係の間で迷う親18人-トルコ-

子どもの画面利用を減らしたい。しかし、友達との話題から取り残されることも心配になる。トルコで6〜9歳の子どもを持つ親18人への聞き取りを分析した研究が、こうした二つの懸念の間で揺れる親の経験を報告した。

研究は2026年10月15日、学術誌『BMC Psychology』で公表された。利用時間の長さだけでは捉えにくい、家庭でルールを運用する際の迷いを扱っている。原著論文

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18人の経験を聞いた研究であり、効果の比較ではない

対象はトルコ東部・南東部の親で、女性11人、男性7人。学校や研究者のネットワークを通じて募集した。聞き取りは平均34.5分で、親が使う管理方法、子どもの反応、家族内の一貫性などを尋ねた。

全国を代表する割合を求めた調査ではない。子ども本人の意見や家庭での直接観察も含まれておらず、どの方法が自立を促すかを実験で確かめた研究でもない。公表日は今年10月だが、参加者の募集は2025年10〜11月だった。

制限の目的が一つとは限らない

親の語りには、利用を終える際の抵抗、親同士の方針の違い、大人自身の画面利用との不一致があった。一方で、利用を制限しすぎると友人との共通の話題を失うのではないか、という懸念も示された。

ここで区別したいのは、親が心配していることと、子どもに実際に生じた結果である。この研究は、制限によって子どもが友人から排除された割合や、健康への影響を測定したものではない。

日本の家庭でこの論点を考えるなら、「何分まで使うか」を決める前に、何を守るためのルールなのかを分けてみる余地がある。以下は研究結果からの直接の処方ではなく、家庭で考えるための例だ。

例えば、寝る時刻を守りたい場合と、見せたくない内容への接触を避けたい場合では、確認すべき条件が違う。前者なら終了時刻、後者なら内容や利用環境が検討の中心になる。目的が曖昧なままでは、子どもの「もう少し使いたい」という希望についても、何を基準に考えるかが定まらない。

親が決める条件と、本人が考える範囲

仮に、夕食までに利用を終えるという条件を親が設ける家庭を考える。その中で、いつ始めるか、どこを区切りにするか、終えた後に何をするかを本人と相談する形は考えられる。

これは、今回の研究で効果が実証された方法ではない。親子の役割を分けて考えるための仮の場面である。

本人に任せる範囲を検討する際には、年齢だけでなく、使っている内容、約束への理解、困ったときに相談できるかといった条件も確認したい。安全上の問題がある場面まで、本人の希望だけで決めるという意味ではない。

話し合う時点も分けて考えられる。終了をめぐって言い争っている最中にすべてを決めるのか、次に使う前に条件を確かめるのかでは、相談の場面が異なる。これも家庭で検討する例であり、研究が比較した結果ではない。

また、子どもの説明を聞くことと、その希望をすべて認めることも別だ。希望を聞いた上で、変更できる条件と、今は変更できない条件を説明する余地はある。

今回示されたのは、画面利用の管理に伴う親の迷いであり、自立を育てる方法の優劣ではない。家庭で次に考えられるのは、制限の強さだけでなく、ルールのどの部分を本人と一緒に決めるかという違いだ。

出典:Canpolat, M. & Sertkaya Fidan, B. “Parents’ gatekeeper role in screen time control: a phenomenological study of parents’ lives.” 『BMC Psychology』、2026年10月15日公表。査読済みの早期公開版。論文掲載ページ

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