教員が「授業以外」を拒否、州政府が撤回 -インド-

インド北部パンジャブ州で、公立学校の教員たちが相次ぐ「授業以外の仕事」を拒否し、州政府が一部業務を教員から外すことになった。

2026年9月16日付のTimes of Indiaなどによると、州内の教員団体は、新しい配給カードの申請内容を確認する業務を教員へ割り当てることに反発。各地で正式に業務を拒否した結果、州政府は配給カード確認を他部門の職員へ振り替える方針を示した。 The Times of India

Harjot Singh Bains教育相も、教員はすでに別の行政業務を担っているとして、配給カード確認から外すよう各地区へ指示すると説明している。 The Times of India

問題となったのは、今回の配給カード業務だけではない。

教員団体によれば、教員は今年、国勢調査関連業務、選挙人名簿の特別集中的改訂(SIR)、薬物関連調査、地方選挙など、複数の学校外業務に動員されてきた。

SIRだけでも2万8,000人を超える教員がBLO、補助BLO、セクター担当者、監督者などとして配置されたという。

さらに2026年12月1日から2027年1月5日まで行われる国勢調査の第2段階では、約6万人の教員が36日間にわたって業務を担当する予定となっている。 The Times of India

直近のルディアナ地区では、9月初旬に配給カード確認へ686人の教員が配置された後、9月10日には教育部門の職員373人が追加で割り当てられていた。

同地区では125の公立小学校が教員1人だけで運営されている状況にもかかわらず、学校から教員が行政業務へ出されていた。 トリビューン

教員側が今回示したのは、単なる業務量への不満ではない。

教員団体は、今後は必要性の低い非教育業務を引き受けず、授業を中心とした仕事へ戻す方針を表明した。ただし、現在進行中のSIRや今後の国勢調査など、法制度上関係する一部業務については継続するとしている。 The Times of India

ここには、「教員を続けられる条件」という問題がある。

教員本人が負担を感じているとき、その原因が授業なのか、学級運営なのか、保護者対応なのか、校務なのか、それとも本来の教職とは異なる行政業務なのかによって、必要な対応は変わる。

教員という仕事そのものを離れる必要がある場合もある。

一方、教員としての仕事は続けたいが、周辺業務が積み重なった現在の働き方を続けられない場合もある。

今回のパンジャブ州の事例では、教員本人が教職から離れるのではなく、仕事の側から一部の役割を切り離す動きが起きた。

SK進路が扱う復職・継続・異動・退職・転職の比較でも、この区別は重要となる。

「辞めるか、我慢して続けるか」だけではない。

何を残したいのか。何を外せば続けられるのか。勤務先や役割を変えれば成立するのか。それでも難しいなら教職を離れるのか。

教員本人の進路を考える際には、「教員」という職業名だけで判断するのではなく、現在背負っている仕事を分解して考える必要がある。

パンジャブ州では今回、教員側の拒否を受けて政府が一つの業務を外した。

「続けられないなら本人が辞める」のではなく、「続けられるよう仕事の構造を変える」という選択が、実際に示された事例となる。

出典
Times of India、2026年9月16日。 The Times of India
Indian Express、2026年9月16日。 The Indian Express
The Tribune、2026年9月11日。 トリビューン

Times of Indiaの記事

😄
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次